ドリフト情報提供サイト【ドリガレ】

練習用ドリ車の選び方 ーオススメ車種編

ドリフトの練習にはFR車が向いていることは前回の記事でお伝えしましたが、では今、練習用のFR車を手に入れる上でチェックしていただきたいポイントは何でしょうか?
ドリガレススメの車種もあわせてご紹介しちゃいます!

チェックポイント1 −補修用パーツの豊富さ

ドリフトは、数あるモータースポーツの中でも車体に過酷な負荷がかかるスポーツです。
パワースライドを維持するため、エンジンは常に高回転域にさらされ、車を横向きに走らせるため、ラジエーターに外気が当たりづらく、エンジンの冷却も通常のサーキット走行よりも難しくなります。
駆動系も常にタイヤを滑らせるため、シャフト類には通常では考えられないほどのねじり荷重がかかりますし、クラッチやミッションにも負荷がかかります。
ボディー自体も、もともとメーカーが想定しているよりも激しい横向きの複雑なGがかかるため、ドリフトを繰り返すためにやはりヨレてきます。

そのためドリフトをしていると、車の色々な部分が何かしら悲鳴をあげてくることはある程度覚悟していただく必要があります。
練習用ドリ車のベースとしてオススメなFR車は、価格面も考えるとどうしても10年から20年落ちの古い車が多くなるため、サーキットに行く度に、どこか壊れてしまい、交換が必要な事が多いです。

その時、入手可能な交換パーツが手軽に手に入るかどうか?というのは重要なポイントです。

中古パーツなどは、ヤフオクなどで入手可能ですが車を選定するまえに、ヤフオクで検索してみて、部品が多く出品されているか?
をチェックしておくと、後から高額な交換パーツの出費が発生するリスクを抑えられます。

◯◯(車種名)+ミッション、タイロッド、ロアアーム、等、壊れやすそうな部品名で検索してみて、どの程度パーツが流通しているかチェックしてみましょう。

チェックポイント2 -ドリフトに最適な車格

車格とは、簡単に言うと車の大きさです。

車の大きさが大きければ、外から見たときの迫力はありますが、ドライバーとタイヤの位置が離れてしまうため、車の挙動を把握しコントロールする、というドリフト練習の目的からいうと少し不利になります。

車格が小さければ、練習場所の選択肢も広がりますし、なによりも車を手足のように扱える楽しさを味わえます。

往年の名車、AE86(ハチロク)などは、まさにその自由に振り回せる扱いやすさや、車を自分の支配下においているようなコントロール性が評価されているポイントでもありました。

車の大きさだけでなく、車体の軽さも重要なポイントですが、最悪重量については、余分なシートや内装などを剥がす等で対応できます。
しかし、大きさだけは後からなかなか変更し辛い部分でもあります。

もちろん、自分の好きなスタイルが重量級の大きな車をあたかも小型車の様に振り回すスタイルが好きなのであれば初めから車格の大きな車で練習するのも有りですが、ドリフトの基本を身につけるスピードを考慮すると、やはり小型の車からスタートされることをオススメします。

チェックポイント3 車の状態はどうか?

練習用の車を用意するのであれば、殆どの場合、中古車から選ぶことになるかと思います。

中古車の場合、前のオーナーがどのように扱ってきたのか?各機関の状態はどうなのか?をしっかりとチェックする必要があります。

中古車の選び方については、詳しくはこちらのページでご紹介しておりますが、絶対にチェックして欲しい3大ポイントは下の3つです。

  1. ドリ車として使われていたかどうか?
  2. 水漏れ、オイル漏れはないか?
  3. ちゃんと真っ直ぐ走るか?

1.ドリ車として使われていたかどうか?

前のオーナーがドリ車としてその車を使っていた場合、既に相当な負荷が車体に蓄積されている可能性があります。具体的には、ボディのヨレやロッド、ブッシュ類のへたり、ミッションの摩耗等です。
コンプリートカーの様に、しっかりとメンテナンスされている状態であれば、アフターパーツも既に装着されている状態のためお得ともいえますが、そのような車は相場よりもかなり高価になります。
逆に、通常相場とあまり変わらない価格のコンプリートカーのように見える車両は、外見だけ綺麗に整備されたエセコンプリートカーである可能性もありますので、十分注意しましょう。

ドリ車として使われていたかどうかを見極めるには、

  • 機械式LSDが装着されているか?
  • 後輪のタイヤの山が著しく減っていないか?
  • ホイールが前後で違わないか
  • サイドブレーキにスピンターンノブ(ロックボタンを押さなくてもサイドブレーキが引けるようになるパーツ)が装着されているか?

などからある程度判断することができます。

2.水漏れ、オイル漏れはないか?

前述したように、ドリフトをしていれば、ある程度パーツの故障が発生することは避けられませんが、安全上重要な部分に欠陥がないか、非常に高額な修理が必要となる兆候はないか、といったことをチェックしておく必要があります。

特に多いのがエンジン周りのウォーターポンプの故障やパワステのオイル漏れなどです。
また古いクルマですと、補液類を循環させるホース類も樹脂のため劣化が進んでいる可能性があります。
ホースであれば安く交換できるのでは?と思いがちですがその車種専用の新しいホース類は純正部品で交換するケースが多く、思わぬ高額出費となる可能性もありますので、しっかりチェックしておきましょう。

エンジンルームや可能であれば下回りを覗いてみて液漏れの跡がないかどうか、跡があるようであればどこから漏れている可能性があるか?原因となっている部分のパーツを交換するとしたらどの程度かかりそうか?など車屋さんに聞いておきましょう。(ここで的確に答えられない、また面倒くさそうに扱われる車屋さんであれば、その後のアフターサポートも不安がのこりますので、遠慮しておいた方が賢明でしょうf(^^;)

3.ちゃんと真っ直ぐ走るか?

基本的な部分ではありますが、これまで足回りなどに手が入っている車では、きちんとアライメントが取れておらず、真っ直ぐ走っていても安定感が得られない事も多々有ります。

直線を走らせてみて、何かフラフラする感じをうける、手をはなすと左右どちらかに偏っていってしまう、という車は注意しましょう。

真っ直ぐ走らない車でドリフトを練習していても、自分のドライビングに変な癖がついてしまうこともありますし、適切なドライビングをしても思うように車が反応してくれず、いつまでたっても上達しない、という事になりかねません。

アライメントを取り直してもらうことで、修正できる場合もありますが、フレームやボディに歪みがあり、調整しても真っ直ぐ走らないような状態のものもありますので特に事故歴がある車などは念入りにチェックしましょう。

【今手に入れるならどの車?】

・s15シルビア

やはり一番のオススメはドリ車の定番、日産シルビアです。
その中でも、年式の新しいS15型のシルビアはS13、14型の正常進化版となっておりボディ剛性やミッション、エンジン等、これまでの弱点を潰す形で熟成されているためベースの完成度が非常に高いです。
また、発売から20年以上も経つS13等と比較すると、まだまだ状態の良い中古車を探しやすいというメリットがあります。

中古パーツ等も、ドリフト車として定番と言われている車種ゆえ非常に充実していますし、安価に手に入るのもメリットですね。

選ぶのであれば、今後のステップアップに合わせてエンジンパワーを簡単に上げていけるターボ付きのスペックRがオススメです。
中古車両価格は2016年現在で100〜200万円程度というところでしょうか。

・s13,14シルビア、180SX

次のオススメもやはりシルビア。
S13、14、180SXは発売からかなりの時間が経ちましたが、まだまだドリフトの世界では現役バリバリ、といった感じで世界中のドリフターから愛されています。

経年劣化にともなう故障などは、どうしても発生してきますが、中古パーツもまだ豊富に出回っており、ものによってはS15型のパーツも流用できるため、部品が手に入らなくてもう走れない・・・というような事はよっぽどの事がない限りないかと思います。

また車両価格も50〜150万円程度と手頃な価格で、その素直な操縦性はまさにドリフト初心者にうってつけのベースカーといえるでしょう。

グレードはターボ付きのK’sがオススメですが、エンジン載せ替えなどの作業を依頼できるショップさんをご存知なのであれば、普段乗り等で使われていたケースが多いNAのQ’sグレードを選んで、パワーが欲しくなってきたらターボ付きのエンジンに載せ替えてしまう、という手もあります。
ターボ付きエンジンのSR20DETはヤフオク等で20万円前後で取引されているようですので、工賃を聞いてみて車両価格と照らし合わせて考えてみるのも良いと思います。

シルビア(日産)の中古車在庫を見る

・86、BRZ

少しご予算に余裕があるようであれば、トヨタ、スバルから出ている86、BRZをオススメします。
現行の車両だけあって、20年前のドリ車と比較すると圧倒的に各部のクオリティが上がっていますし、AE86の後継として作られただけあってコンパクトでFRらしい走りを楽しめる車に仕上がっています。

アフターパーツも次期ドリフト車の定番として期待されている車両のため、豊富に各社から発売されていますので困ることはないでしょう。

若干パワーステアリング等、電子制御でコントロールされている部分が多いため、昔の車両のようなダイレクトな操作感は少しだけスポイルされているようですが、今後、末永くドリフトを楽しみたい、という方には将来性も含めてオススメしたい車です。

86(トヨタ)の中古車在庫を見る
BRZ(スバル)の中古車在庫を見る



関連記事
No articles