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まめコラム:ドリフトで壊れやすい部品TOP10

ドリフトはパワーや慣性でタイヤの限界を超えて楽しむスポーツのため、どうしても車への負荷は通常のスポーツ走行よりも高くなります。

かつ、気軽にドリフトができるような年式の古い車をドリフト用に使用している場合は経年劣化もあり、頻繁な部品交換が必要になる場合もあります。

壊れやすい部品を知っておくことで、そのパーツが手に入りやすいかどうかを
調べておくことも、はじめのドリ車の選ぶ基準の一つになるでしょう。

ここではドリフトをしていると壊れやすい、代表的な部品をご紹介します。

しっかりメンテナンスをして快適なドリフトライフを♪

【ドリフトで壊れやすい部品TOP10】

1.タイヤ

壊れやすいというよりも、消耗品として一番ドリフターの悩みの種になるのはやはりタイヤでしょう。

特に後輪は、ドリフト時には必ず限界を超えて空転しているため、トレッド面(接地面)の剥がれやブロック飛び(トレッド面に飛び出たブロック状のゴムが丸々無くなってしまうこと)などが起こりえます。

練習時にはまずは滑りやすさも考えて、1〜5分山(10分が新品状態)の中古タイヤや廃タイヤを数セットストックしておくと良いでしょう。

2.タイロッド

タイロッドとは、前輪の向きを変えるためにハンドルの動きをタイヤに伝える棒状のパーツです。

ドリフトでは急激なカウンターなど、普段の街乗りでは考えられない程のスピードでハンドルを切ることが多いため、メーカーが想定していた以上の負荷がかかりますので壊れやすいパーツの代表格と言えます。
ロッドが曲がったり折れたりすると、ハンドルが切れなくなり自走して帰ることも難しくなってしまいますので、できれば予備として1本、常に常備しておくと安心です。
(ヤフオクの純正中古品で1,000〜3,000円程度、アフターパーツメーカーから
 出ている新品の強化タイロッドでも8,000〜15,000円程度で手に入ります)

3.テンションロッド

前輪が前後に動いてしまうのを抑えるために、ロアアーム(後述)とフレームを繋いで固定するためのロッドです。

タイヤの上下の動きに対応するため、片側が可動するようになっているのですが、この可動部を支えるゴム状のブッシュが劣化してタイヤの位置が安定しなくなってしまうトラブルが多いです。

普通に走っていても、前輪側からコツコツと変な音がする場合は、このブッシュのへたり(ヒビが入っていたりしないか?)をチェックするのが良いでしょう。

また、縁石に乗り上げたり、タイヤへのダメージが発生した場合にはテンションロッドが曲がったり折れたりすることもあります。

ブッシュが劣化した場合には、そのゴムの部分だけを交換することもできますが、ゴムの打ち替えには専用の機会が必要で工賃も高くなりがちなため、ロッド自体を交換した方が安い場合もあります。

またゴムではなく、へたりの少ない金属を使ったピロテンションロッドというパーツもアフターパーツメーカーから社外品が発売されている車種もありますので、末永くその車でドリフトを楽しみたい、という方は初めから交換してしまうのもアリでしょう。

ゴムではなく金属なので、ハンドリングもビシっと安定しますよ♪

4.ロアアーム

サスペンションの下側と車体側を繫ぐ部品です。
太い鉄の鋳造部品であることが多いので、タイロッドやテンションロッドに比べると壊れることは少ないのですが、クラッシュしてフロントタイヤ周りをぶつけてしまうと曲がってしまうことがよくあります。
(特にドリフトをしていると、ハンドルを目一杯切ったフルカウンター状態で縁石や壁に接触してしまう事がありますので、通常の走り方よりもフロントの足回りへのダメージが大きい事が多いです。。)

車種によっては社外品がなく、純正パーツしかない事もあり、古い車でメーカーにも在庫がない場合は、中古パーツからを探すしかない場合もありますので、車を選ぶ際にはどの程度パーツが流通しているのか調べておいたほうが安心ですね。

5.ブレーキ

ドリフトのスタイルにもよりますが、サイドブレーキやクラッチ蹴りといったテクニックを使わず、ブレーキングでスピードと慣性を活かしてドリフトをする場合には、ハードなブレーキングが要求されますので、ブレーキパッドの摩耗が早まります。

サイドブレーキやクラッチ蹴り等できっかけを作り、後はパワーで後輪を空転させてスライドさせるスタイルがメインの場合は、コーナーごとにハードなブレーキングが要求されるグリップ走行よりはブレーキパッドの減りは緩やかですが、それでも高速度域からのブレーキングが必要になるケースもありますし、なによりイザというとき止まれない、というのは即事故に繋がりますので、ブレーキパッドの残り溝はこまめにチェックしておきましょう。

残り溝は、2mm程となったら要交換です!
安全のためにも早めの交換をオススメします。

6.ハブボルト

タイヤ交換の頻度が通常よりも多くなりがちなドリフト走行では、車体にホイールを固定するためのネジであるハブボルトも摩耗しやすくなります。
ホイール取付けの際、きちんとトルクレンチを使って規定のトルクで締め付ける事を心がけたり、ナットが真っ直ぐ取付けられているかを確認してから締めはじめることによりかなりハブボルトのトラブルは減らせますので、いつでも丁寧な作業を心がけましょう。

ハブボルトのねじ溝が少し潰れてしまう程度であれば、ねじヤスリやダイスといった工具を使って修復することができますが、大きくねじ山がすり減ってしまった場合や、ボルト自体が折れてしまった場合はボルトを引き抜いて打ち替える必要があります。

部品自体の価格はそれほど高くありませんが、出先でボルトが使えなくなってしまい1本締めないままで走行してしまいますと他のボルトやアライメントにも悪影響が出てしまう可能性がありますので、修正工具、予備のハブボルトなどがあると安心です。

7.ミッション

初心者の場合は2速ホールドでドリフトをすることが多いかと思いますので丁寧な操作を心がけていれば、それほど心配はないかもしれませんが、上達するにつれてドリフト中のシフトチェンジを行なうようになったり、やマシン自体のパワーを上げていった場合にはミッションに大きな負荷がかかり、ギアを破損してしまうことがあります。

ドリフト中、横向きの激しいGがかかる中でのシフトチェンジはメーカーが想定していた以上のねじりの力がかかっている中での動作になりますし、高速でドリフトをしている最中でのシフトチェンジはどうしても雑になってしまいがちです。

トラブルを防ぐためには、丁寧な操作を心がけることはもちろん、ミッションオイルにも気を配りましょう。

特に高価なオイルを入れる必要はありませんが、スポーツ走行も意識されたオイルを選んでおくと安心ですね。
また、交換時期もサーキット走行をするのであれば、通常(1万キロ程度)よりも短いスパンで交換されることをオススメします。

8.クラッチ

クラッチは、クラッチ蹴り(アクセルを踏んだ状態でクラッチを瞬間的に蹴るように切って再び繋ぎ、ホイルスピンを誘発する方法)を多用する場合には通常よりも摩耗が早くなります。

クラッチが摩耗するとアクセルを踏んでも前に進まなくなる、エンジンだけが急に吹け上がってしまうという「クラッチ滑り」という事象が発生してきます。
もし完全にクラッチが滑ってしまうと、自走自体ができなくなってしまいますので、すこしでも兆候を感じた場合にはディーラーや整備工場で点検してもらうことをオススメします。

交換する場合は、今後エンジンのパワーアップも考えているようであればアフターパーツメーカーから出ている強化クラッチ等を検討してみても良いでしょう。

最初から強化クラッチが装着されている車は、ミッション初心者ですと発進などの通常走行が難しくなる事もありますし、クラッチが重くて左足が疲れてしまい、運転自体が苦痛になってしまう事もありますので最初の車選び、パーツ選びでは慎重に検討しましょう。

9.パワステ

カウンターステア、切り返しなど、ハンドルを通常以上に高速に左右に切るドリフトは、パワステにも大きな負荷を与えます。

特に起こりがちなトラブルは、パワステフルードのオイル漏れです。
頻繁に左右の切り返しを行なうことにより、パワステフルードの油温・油圧が上昇しホースの継ぎ目などから漏れだしたり、ホース自体が経年劣化によりひび割れてしまうなどのトラブルが起こりがちです。

ホース一式を取り替えるとなると、それなりの費用が発生してしまうため中古車を選ぶ際にはパワステ部品周りのオイルの滲みなどがないかしっかりとチェックしましょう。

多少の漏れであれば、フルードを継ぎ足すことにより対応できますが、あまりにも減りが早い様であれば、早めに部品を交換するようにしましょう。

10.エンジン

高回転域を常用するドリフトでは、エンジンの負荷も通常のスポーツ走行より高くなりがちです。

ドリフトをする際には、エンジンの回転数には気をつけてレブリミッターを当て続けるほどアクセルを全開のままにしたりすることはエンジンの寿命を縮めているものと認識しておいてください。
(リミッター当てっぱなしでドリフトするのも格好良いのですが、それなりのリスクが伴うことをお忘れなく)

特に、エンジンの水温・油温には気をつけて、水温が100℃、油温が125℃を超えるようであれば休ませて温度を下げるようにしましょう。

そのために水温計、油温計はアフターパーツメーカーのものを走行中見やすい位置にセットしておきましょう。
純正でも殆どの車に初めからついていますが、反応が鈍かったり細かい温度が確認できなかったりしますので、これだけは転ばぬ先の杖と思ってできるだけ早めに取り付けておくことをオススメします。



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